前回の旅行からちょうど2年、またまたウィーンヘの旅をすることになった。今回はプラハも回る。

 ところで、今回の旅行のキーワードは「アクシデント」。ハルシュタットのホテルの予約バトルは9月の日記にも
書いたが、プラハはともかくウィーンは二度目ということで、ちょっと気のゆるみもあったのだろうか。
そういう自分たちの油断によるもの、そうでないものを含めて大小?いろんなトラブルを経験したのが今回の
旅行だった。次回への教訓としてしっかり生かしていこうと思う。

 さて、まず1日目(19日)。前回と違って、今回はちゃんと早起きできた。ちゃんとメイクもし、あわてず騒がず成田に向かう。
今回は直行便ではなく(プラハへは現在日本からは直行便がない)、スイスのチューリヒで飛行機を乗り継がねば
ならない。で、例によって添乗員なしの個人旅行に近いツアーなので、乗り継ぎの際の荷物がどうなるかが一番不安
だったのだが、ずっとスイス・エアラインに乗るということで荷物はスルー、プラハまで何もする必要がないと窓口で
聞き、気が楽になった。

 また、プラハの通貨はコルナだが、これも国内では扱っている窓口がなく着いたらすぐ空港で替えるしかない、ということで
前回のように両替に並ぶ必要もない。 ということで、比較的のんびり出発を待つ。
 今はかつてのような飛行機への恐怖もなく、時間をどうやってつぶすかなあ…などと考えていられるようになったのは、
私としては大進歩である。 さて、いよいよ時間だ。 行ってきます!

 

 航空会社はスイス・エアラインズ、乗った飛行機はエアバスA340(だったと思う)が、往復ともに一昨年のオーストリア航空のそれより
かなりランクアップした感じだった。右は客席の背中についたモニターだが、全体向けのものはなく、手元のコントローラーで各自が
好きなプログラムを楽しむことができる。映画・ビデオともにかなりの本数が用意され、音楽のジャンルも豊富、さらにゲームまでついている。
もちろんこのようなフライト・インフォメーションもいつでも自由に見ることができる。
 
 で、少し前に話題になっていた「Always 三丁目の夕日」を映画のリストの中に発見、興味津々で見たのだが、正直ちょっとがっかり。
描かれている情景は確かに郷愁をそそられるものだったけど、人物もストーリー展開もなんだか「お決まり」、ベタな感じで、ほろりとくる場面が
なかったわけではないけれど、なんだか…ね。帰りに見た「県庁の星」も同様だった。 三谷幸喜作品なんかやってくれるといいのになあ(ダメ?)

 チューリヒまでは約12時間、結局音楽も聴き飽きてフライト・インフォメーションをぼーっと眺めながら過ごしたが、今回はこの行きのフライトの
ほうが長く感じられた。食事も帰りのほうがおいしかったし。 写真は行きに食べた「白身魚のソテー カレーソースがけ」だが、ご飯が
やたら硬いうえにちょっと薄味すぎ。どうせなら漬物でも添えてほしい。それにお蕎麦は帰りに出してくれるほうが嬉しいような。

 

 右の画像はすぐ横の人だが、降りるときに見たら彼女はヴァイオリンを背負っていて、どうやら音楽の師弟ペアらしかった。
というのはどうでもいいのだが、彼らは窓際の席の最前列で、前が広々と空いているのがとにかくうらやましくて、ついついそちらに
目が行ってしまった次第。今回我々は中央席の前から2番目だったのである。それでもトイレが近かったのは便利だったけど。

 そして、ほとんど揺れも感じず順調に最初のフライトは終了、まずはチューリヒ空港に到着。ここで乗り継ぎ便まで2時間弱を過ごすことになる。

 
 長いエスカレーターを降りて、スカイメトロ(という名称だと後で知った)に乗り換える。ゲートとゲートを結んでいるミニ電車とでも
言おうか、右の写真はその車内、椅子は一つもない。すぐ降りるのだから当然だけど。

 ここでの乗り継ぎ手続きは自分でしなければならない、とのことだったが、手元の航空券を見ればすでに座席ナンバーもちゃんと
記されており、要は搭乗ゲートだけ自分で確認すればいいらしい。が、それでも心配な私は彼をつついて、一応エコノミークラス
カウンターで確認してもらったところ、窓口の女性は私たちが確認済みの搭乗ゲートナンバーをあらためて券に記入してくれ、
時間までショップのチョコレートでも見ていらっしゃい、ということか、割引券らしきものがついたチョコレートのリーフレットを渡して
くれた。 そう、ここのチョコレートショップのすごさはなかなかのものだったのである。

 スイスはチョコレートがお土産のNo.1らしい。ショッピングアーケードのお店の多さは言うに及ばず、飾られているオブジェも
チョコレート製。さらにデモコーナーも2箇所あり、日本なら試食用チョコは小さく切り分けてあるのが普通だが、高級そうなトリュフも
気前よく1粒ずつどんどん渡してくれる。これがおいしかった! 2種類いただき、さらにミニチョコを一つお持ち帰りさせていただく。
買わなかったのかって?だって旅行はこれからですから。帰りにまたここ通るから、そのときにね。
  写真はそのデモコーナーとチョコのオブジェたちである。左の画像はなんとチョコレートの噴水!とろとろと流れ続けておりました。

 

  




 空港内はもちろんチョコレートショップだけではない。リカーショップできれいなウォッカやワインのびんを見かけたので
撮っておく。これ、欲しいなあ…重いかなあ。

 


 以下は空港内のスナップ。犬を連れた人がいたのにはびっくりした。検疫とか、どうなっているんだろう?

 

 
 さて、搭乗時刻が近づいた。 もっと撮っていたかったけど、彼にせきたてられてゲートに向かう。外は薄曇り、「天使の梯子」が
降りているのが遠くに見えた。 プラハのお天気はどうだろう。 小さなバスで飛行機のそばまで行き、タラップを上るが、今度は
ちょっと小さめの飛行機だ。 機内はほぼ満席で日本人は我々だけだった。

 



 
 さて、ようやくプラハ空港に無事到着したが、ほっとしたのもつかの間、荷物をどこで受け取るのかわからない! 空港内のこととて
英語の表示もあるのだが、どうもイマイチつかめない。 一瞬パニックになりかけたが、ひとまず出ればいいんじゃないか?ということで
出国ゲートに行き、パスポートを見せながら尋ねると、出たところで荷物を受け取れるという。 やっとほっとする。
(後で考えてみればどこの空港でもこれが当たり前だったのだけど…ま、久しぶりの空の旅で舞い上がっていたということで)

 うろうろして時間がかかったおかげで、荷物がぐるぐる回っているところ(あれ、正式名称はなんでしょう?)に行くと、ちょうど
我々のスーツケースが出てきたのに遭遇、グッドタイミング。 受け取って出口に急ぐ。 お迎えの人が来ているはずだ。

 今回も空港送迎付きのプランを選んだのだが、待っていたのはチェコ人ドライバー。 あれ?前回は現地日本人ガイドと運転手さんの
二人だったんだけど…ということはガイドさんのレクチャーはなし?
 英語はさすがに通じるドライバーさんだったけど、こちらも別に流暢に話せるわけではなく、せいぜいお天気を聞くくらいで周りの風景に
気を取られているうちに短いドライブは終了。 チップを渡すべきか?と考える間もなく、スーツケースを渡されて「バイバ〜イ!」
はい、チェックインを自分でするということはわかっておりましたが。

 部屋に落ち着いてほっとしたのはしたけれど、なんだか放り出された気がしないでもない。 ガイドさんのレクチャーって必ずあるとは
限らなかったのね。 ともあれ荷物をほどいてひと休みし、それから明日のためにすぐ近くにあるはずの地下鉄の駅を確認しに行く。
時差は8時間ということで、このとき現地は夕方だが我々の体内時計はすでに深夜。 前回の経験でわかっていたので、この日の
夕食はパス、機内で出されて食べ切れなかったサンドイッチなどをほおばって終わりにする。

 もっとも、夕食を食べに行こうとしてもあいにくすぐ近くにそれらしいお店は見当たらなかった。先ほど地下鉄の駅めざして歩いていたときも
一応大きな通りに沿っているのだが、閉鎖されたまま借り手がつかないらしい店舗やビルが壊された後らしい空き地、またよくわからない
大きな建物など、あまりにぎわっているとはいえない近所の風景である。 
 市街地からちょっと離れたホテル、だけど地下鉄の駅が近いという点は2年前のウィーンと同じ状況なのだが、なんとなく「いまだ西側
経済の水準に到達できていない東欧の悲哀」を感じてしまったというのは言い過ぎだろうか。

 ともあれ、無事着いてよかった。明日はどんなことが待っているかな…ということでおやすみなさい。


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