1.B?C?

 今回出かける前に一番心配だったのはホテルのプラグの形である。海外では日本とプラグの形や電圧が異なり、
日本製品はそのままでは使えない。だがデジカメのバッテリー充電器は欠かせないし、ムラくん(ノートパソ)も
画像ストレージおよび確認用としてぜひ持って行きたい。
 
 ということで、まずJTBに旅行の申し込みに行ったときに尋ねたところ、オーストリア情報としてネットからプリントした
ものをくれたが、それによるとオーストリアでは「C」か「SE」というプラグタイプになる。自分で調べた限りでもそうだ。
 電圧はといえば、充電器の方はE-1、エクシ用ともに対応済み、ムラくんもコードさえ買えば大丈夫。あとはプラグだけだが
じゃあ「C」と「SE」どっちなんだろう?
 ところが、いざホテルが決定してからあらためて確認したところなんと「B」タイプだって?!どこを検索してもオーストリアで
「B」という話は聞かない。ホントにそうなの??
 JTBの情報が間違いとも思えないのだが、どうにも不安だ。プラグそのものは1つ150〜200円とそんなに高いものではないし
かさばるものでもないので、結局BとC、2つとも買って持っていくことにした。

 Cの方が若干差し込む「棒」が細い。ちなみに日本はAタイプ。

 そしてホテルに到着、部屋に入ってまず変換プラグを取り出し、差し込んでみる。これが万一二つとも使えなかったら…と思うと
もうドキドキ。まずBを差し込むと…OK! やっぱりBだったんだ。だけどオーストリアではこれ、というCは? ものは試しと
これも差し込んでみると…あれえ?入るよ?? 使えるじゃん!!
 充電器をつないで確認してみても、どちらもOK。思ったよりいいかげんというかおおざっぱというか…しかし、こうやって
同時に2つ使えたことは非常に便利だった。充電は結構時間がかかるので、エクシとE-1のバッテリー充電が同時にできる
というのは非常にありがたかったのである。充電しながらムラくんもつないで使えたし(最近ムラくんのバッテリーは
ちょっとパワーダウンしており、あまりもたないのだ)。

というわけで結果オーライであった。



2.オーストリア携帯事情

 日本も携帯がすっかり普及しつくしたかのように見えるが、オーストリアでもまたよく見かけた。ただし、日本のように
メールを打っている姿は少ない。日本では電車に乗れば同じ車両で必ず7、8人はメールを打っているが、何度か乗った
地下鉄、また街角やオープンカフェでもメールを打っている姿はほとんど見なかったような気がする。
 地下鉄車内は電波が届かない、というのではない。むしろ堂々と通話している姿を何度か見た。オーストリアでは車内での
通話は別にマナー違反ではないようだ。実際、声高にしゃべってうるさい、目障り、という感じではなかった。もちろん、例の「車内での
通話は他のお客様のご迷惑になりますので…」というアナウンスもなかった(ようだ)。これに限らず、アナウンスは必要最小限に
とどまって、やれ白線の内側まで下がれの揺れるから気をつけろだのという「親切な」注意もなかった(と思う)。おおむね車内は
静かだった。

 もう1つ日本と違っていたのが、携帯ストラップをほとんどの人がつけていないことである。したがってどこの店を
のぞいてもまったく売られておらず、日本のサントリーホールで買ったウィーン・フィルのストラップ、くっついていたヴァイオリンを弾く
小さな人形をなくしてしまったためにぜひ本場で買いたい!と意気込んでいた私は見事肩透かしをくらう結果となった。あれって
日本だけの商品だったのね…。


3.赤い髪

 日本人の茶髪はもはやすっかり定着した感があるが、ウィーンでは赤く染めるのがはやりらしい。赤といっても緋色ではなく
ワイン色、といった感じで、日本人がカラーリングするのと同じ感覚なんだろうか。日本人の茶髪ほど我も我も、というわけでも
なさそうだったが、かなり目に付いた。
 ただ、やはり欧米人の顔立ちだと見ていてあまり違和感がない。まったく私の好みでしかないが、うんと濃い目の色ならともかく日本人が
明るい色に染めるのはやっぱり似合わないのではないか。特に不幸の席だと喪服の黒に対して髪の色が浮いて気になって
しかたないんだけど…いや、これは脱線でした。


4.エコノミークラス症候群

 この病気の名前はもうすっかり浸透したと言ってもいいだろう(→Click!)。機内ではフライトアテンダントがしょっちゅう飲み物を
配ってまわっていたし、例のモニターでも何度も簡単な「体操」を紹介していた。私も行きはウーロン茶、帰りはワインとミネラルウォーターを
何度ももらって飲み、水分補給や足首の体操を怠らないようにしていたのだが、行きにウィーンに降り立った直後のこと。
 飛行機を出てすたすたと歩き出したとたん、ふくらはぎにちくちくした痛みが!まるでマジックテープのぎざぎざした方で
こすられているような、しびれとも違ういやな感じである。最初は何かズボンの内側に入り込んだのかと思ったくらいだ。
「えっ?!うそっ?!」と思いつつ、でもエコノミークラス症候群って確か呼吸困難になるとか?違うよね、これは?と不安を一生懸命
打ち消しながら歩いているうちに自然におさまったが、本当に驚いた。やっぱりうんと軽度のそれだったんだろうか。

 また機内ではずっとスリッパを履いていたのだが、降りる段になって靴に履きかえようとしたところ案の定すっかり足がむくんでて
これにも困った。私はそれでも軽い方だったが、彼はなかなか靴がはけなくて相当悪戦苦闘してた。教訓、飛行機に長時間乗るときは
絶対にひもの靴にしませう。


5.エスカレーター

 エスカレーターの片側立ちはオーストリアでも同様だが、日本と違って急がない人は右側に寄る。最初は慣れなくてついつい
左側に立ってしまい、流れを妨げそうになってあわてた。またスピードも日本より速く、お年寄りなどこれで大丈夫なのか?と
心配になるくらいだ。そういえばシンガポールのエスカレーターも信じられないくらい速かったっけ。

 ところで、この話を帰って両親にしたところ、大阪出身の父は「関西も右立ちだ」という。へぇー!違うのは麺類のおつゆの色だけ
ではなかった。しかし関東と関西、いったいどのあたりにこの「右立ち」と「左立ち」の分岐点はあるんだろう。名古屋は真ん中に
立つとか(んなバカな)。どなたか知っている方、教えてください。


6.スーパーマーケット

 私のスーパー好きはウィーン旅日記の中でも書いたが、今回も大いに満足できる成果が得られた。買ったのはお土産用の
チョコレート、ハーブソルト、ハーブティー、それにスープミックス。中でも大当たりだったのがハーブソルトと
スープミックスだ。

 
こちらに帰ってから調べたところ同じメーカーではないが似たようなハーブソルトが私が買った倍以上の値段で売られていたし、
スープは同じようなものがどこにも見当たらなかった。このスープ、日本でもおなじみのクノールのものなのだが、日本では見かけ
なくなった「鍋で作るスープミックス」である。


 
 私が子供の頃、母が時折これを買ってきて作ってくれたことを覚えているのだが、最近スーパーの棚で見かけるのは
クノールのも他社のも、1人前ずつ個包装され、カップに入れて熱湯を注ぐタイプのものばかりだ。聞くところによると
「個食の時代」といわれる現在の日本では、鍋で作って家族みんなが同じものを食べるタイプよりもめいめいが好きな味を
選べるタイプの方が受けるため、鍋調理タイプは姿を消したのだという。うーん。
 
 今回買ったのはホワイトアスパラガスとブロッコリーのクリームスープ、それに肉団子の入ったコンソメスープ。これらはカップタイプと
しても日本で売られていない。このテのものは味が濃い目なので、裏に書いてあった調理法より混ぜる牛乳や水の量を増やしたり、
野菜を足したりしたのだが、どれもホントにおいしく食べられた。ハーブソルトも好みにぴったりで、何かと重宝してる。この次行ったとき
には、山のように買い込んでくるかも。

 なお、ウィーンのスーパーではあのポリ袋の手提げをくれるところが少ないとか。私が買い物をした「BILLA」というスーパーも
そうだった。レジの様子をみて、あわてて有料の袋を1枚買ったのだ。買い物袋を忘れないようにしなければというのも次回の
課題である。


7.三脚カメラおじさん

 自分が写真を趣味とするようになったためになおさら目に付くのだろうが、日本で観光地、名勝と名のつくところで必ず目にするのが
三脚をどんとすえた年配の方々。いや、それ自体が悪いというのではないが、中には我が物顔でどっかりといい場所を
占領してまったく動かなかったりする人(ヒンシュク!)も珍しくない。
 
 それが三脚はおろか、私のような大きな一眼レフを持っている人もあまり目にしなかった。シェーンブルン宮殿の庭で一度だけ
そういう人を見かけたが、ホントにこの一度だけである(ちなみに彼のご愛用はNikonであった)。
ウィーン市内はもちろん、デュルンシュタインやメルクでもだ。特にデュルンシュタインなど重装備の人がいっぱいいても全然不思議では
ないのだが。コンパクトデジカメはよく見かけたので写真自体が人気がないということはないようだ。そういえば携帯についてる
カメラ
で撮ってる人も全然見なかった気がする。そういうモデルは需要がないのか、まだ売られてないのか?はてさて。
 


 以上で今回のウィーンへの旅のお話はすべてです。お付き合いくださって本当にありがとうございました。